2013年9月11日 23:55|その他
今日は日本茶ではなく、しかも日本でもなく
アメリカでのコーヒーのお話です。
いまでこそ当り前のように飲まれているシアトル系コーヒー。
濃度も風味もしっかりしていて、また豆の産地によって違った風味が
味わえるというコーヒーとして親しまれていますが、
もともとアメリカで飲まれていたのは「アメリカン」と呼ばれるように
薄くて、今ひとつコクが感じられないコーヒー。
だからこそ、
スターバックスのような新しいカフェ・チェーンが定着したようですが
そのスターバックスもマニュアル化された店作りやいつも香りが同じなど
ファストフードチェーンと同じように感じる人も増えてきているようです。
そこで、いま注目されているのが第3のコーヒー。
「マイクロ・ブリュー・コーヒー」と呼ばれ、
1カップずつ丁寧に入れられた香り高いコーヒーのことをいいます。
「1杯1杯丁寧にドリップ」と聞くと
何か連想するものがないでしょうか?そうです、かつて日本の喫茶店で
入れられているコーヒーがまさにそれでした。
じつはマイクロ・ブリュー・コーヒーの先駆けとなったお店
「ブルー・ボトル・コーヒー」を設立したジェームス・フリーマンは
日本の喫茶店のコーヒーから、その味わいの大切さを学んだそうです。
フリーマンは今でも渋谷にはお気に入りの古い喫茶店があって、
東京に来るたびに訪ねています。日本人がアメリカのチェーン・カフェに
出入りしている間に、アメリカでは日本が失ってしまったコーヒー文化を
新しい方法でよみがえらせようとしているとは、面白いことです。
日本茶もいまは大量生産、どれも同じの味と香りのする
ペットボトルのお茶が当たり前のように飲まれていますが、近い将来
急須で淹れる1杯1杯のお茶の美味しさが注目される日が来ることを信じて。
■ブルー・ボトル・コーヒーのHPはこちら