2013年8月21日 00:59|お茶(煎茶/かぶせ茶)
緑茶の種類のなかには、玉露・かぶせ茶・煎茶・ほうじ茶など様々なお茶があります。
では緑茶とはどういったお茶かといいますと茶葉を摘み取った直後に
発酵を止める不発酵茶つまり日本茶全般をさします。
煎茶も玉露もかぶせ茶も、緑茶を熱で焙じるほうじ茶も含めて
日本茶全般の総称を緑茶といいます。
※発酵茶は紅茶、半発酵茶は烏龍茶になります。
そのなかで、「かぶせ茶」というお茶を日本茶の代表格である煎茶と
比較してご説明します。
実は、嬉野茶は「かぶせ茶」になります。
まず根本的な違いは、茶葉の「栽培方法」になります。
煎茶は新芽が出てから摘み取りまでずっと日光を浴びせて育てます。
一方、
かぶせ茶は新芽が出始めたら、
もしくは茶摘みの約1週間から10日前後前に日光を遮って育てます。
玉露も同じような育て方ですが遮光の日数と、遮光率が異なります。
ちなみに玉露の遮光日数は約2〜3週間、遮光率は70〜90%です。
かぶせ茶の遮光率は50%前後になります。寒冷紗という布状のものを
直接茶葉に覆い被せます。被覆された茶葉の様子がこちら。
茶葉を被覆して栽培する、しないが「かぶせ茶」と「煎茶」の
大きな違いになります。そして、この違いが、私たちが身近に感じる
つぎの点でも明確になってきます。
■茶葉の色
被覆栽培では茶葉に含まれる葉緑素(クロロフィル)の量が増えて
濃緑色となり、お茶の水色は鮮やかな新緑色になります。
下記の写真の右側は被覆栽培、左側は被覆していない茶葉になります。
右側の茶葉の方が濃い緑色であることがわかります。
はじめて嬉野茶を飲まれた方のなかには「深蒸し茶ですか?」
と言われる方がいますが、それは嬉野茶が被覆栽培により水色が
濃緑色であることから、勘違いされるようです。
きょうは、栽培方法による茶葉の色の違いについてお話しました。
あすは味の違いについてご説明します。