2013年8月27日 23:49|お茶(煎茶/かぶせ茶)
嬉野茶がお茶づくりをするうえで、力を入れていることの一つに
「みる芽」を使ったお茶づくりがあります。
と書いても、「みる芽」を知らない方は多いのではないでしょうか。
みる芽は、お茶の若く柔らかい芽のことを言います。
「みるい芽」とも言い、“みるい”は静岡県浜松地方の方言で
幼くて柔らかなことを言います。
では、みる芽を使ってお茶づくりをすると
そうでない茶葉とどう違うのかを少しご説明します。
■香り
お茶の新芽は生育が進むにつれて、若い芽の匂い成分である
シスーピラノイド型リナロールオキサイド、クマリン、7,8-ジヒドロ-β-ヨノンなどが減少し
さわやかな新鮮香が減少します。
■うまみ
香りと同じくお茶のうま味も、アミノ酸などのうま味成分が
新芽の生育が進むにつれて減少していきます。
嬉野茶は、収量より「うま味」や「香り」などの品質を重視する
「みる芽摘み」に加え、新芽の生育期間(摘採前の7〜10日間)に
太陽光を約70%遮光して栽培する「かぶせ茶」の生育方法によって
全窒素やアミノ酸(テアニンを中心に)などの旨み成分の含有量を
高めています。